『非道』 〜海を越えて〜 



2004年初夏、そろそろ千砂と一砂が同居を開始した日のような

蒸し暑い日々が続くようになってきましたが、

秘密裏にちょっとしたイベントを進めていました。

また他人様を巻き込んで。


2004年4月某日、いつものようにチャットしながらネットサーフィンをしていました。

お世話になっているもりさんのサイトに行き、ウチより10倍充実しているリンクコーナーに入ってみたら、

なんと、台湾の冬目ファンが作ったサイト様がある、とのこと。

冬目先生が海外でも人気があることは知っていましたが、

言葉の壁を乗り越えてファンサイトができるほどとは。

興味津々で行ってみました。

中国語が読めないので、何が書いてあるのかすべては分からないのですが、

新着情報にコラムにイラストに壁紙にとコンテンツは大変充実しています。

その中のひとつ、秘道(リンクコーナー)に入ってみたら・・・・

げっ!?獄門峠にリンクが張ってある!?

きっと日本語が解らないので、ここがどれだけクレイジーで危ないサイトかが

いまいち解らなかったんですよ・・・。そうに違いありません。

恐れ多くもリンクもコメント付きで紹介してくださってました。

残念なことに、どんなコメントを頂いているか中国語が読めないので解りません。

そこで、ここの翻訳サイトを使って翻訳してみました。

尽きる子孫の仲間〓は〓腔CG〓きざはし〓をつける?出血するCG恐らく〓##鮭要点の藩〓???〓
縁起がよい〓は縁起がよい?手首の睿の土手の甘酒の鼻切りの刑の出血する〓〓


まったくもって意味が取れません。

腔CGを膣CGと読み違えてあたふたし、

出血とか鼻切りの刑といった痛いワードに混乱しました。

今度は別の翻訳サイトで翻訳してみました。

(たいへん多くて丹念な CG。ォね )、CG教室…の…痔H Fu 15分駄*を縫うがある、
としなければならなくて冬の目の風景のある。


今度もよく解りません。先の2つの翻訳を足して2で割りつつ、

自分でも頑張って意訳してみたところ

子孫を残せそうにないので恨み多い膣CGを描いていて、気ちがいとしか思えないCG教室があり、
ウンコみたいな日記の出血大サービス。
冬目景ファンの中でも異質な引きこもりの気ちがいが運営するサイトだから絶対に行くな!


というコメントをいただいているようです。

ここまで誉めていただけるとは感激な話ではありませんか!

さて、どうしたものか・・・。

どうもこうも、リンクしていただいたなら、こちらからもリンクすればいいのですが、

何も言わずにただリンクだけでは味気ないじゃないですか。

一言、お礼のメールを出したほうがいいんじゃないかと。

そのメールは中国語で出したほうがいいんじゃないかと。

記念にイラスト2枚くらい付けてもいいんじゃないかと。

そう考え、すべて実行に移すことにしました。

その時チャットに居合わせたはとよしのさんイラストVIPとして巻き込むことにしました。


さて、メールですが、俺には中国人の同僚がいる!

その名もSM好きの長さん

会社での昼休みに長さんにいろいろと訊いてみました。

長さんは北京の出身ですが、台湾の言葉と北京の言葉はそう変わらないそうです。

台湾の女の子は発音がキレイでキューティクルらしいよ、というトリビアも教えてもらいました。

メールの中国語訳をお願いしたところ、快く承諾していただけました。

ところが怖いのはサイトバレ。

会社の同期に、僕のサイト人生をバラすわけにはいきません。

SM本をたくさんもらい、今や心の穴兄弟と言えるほどのマブダチですが、

すいません、ここを見つかるワケにはいかないんです。

穴兄弟を欺くことに心の中で謝りながら、

台湾の友達に中国語でメールを送ろうと思った経緯を説明しました。

設定では、僕が学生時代に選択していた中国語を教えてくれていた先生を

通じて知り合った長崎国際大学への留学生くんとの心の交流の再開です。

相手は日本語ができるけど、あえて中国語のメールで送ったら感激するだろうと。

ハルちゃんの名アビリティ:
「ウソを上手につくコツはね ウソの中に少しだけ本当の事を混ぜることなんだって」

をジャンクションしての大ウソです。中国語を選択していたのは一応本当です。

以下、長さんに翻訳をお願いしたメールです。

  

件名:自宅からです。

本文: (長さん)
お疲れさまです。
こないだの、「台湾の友達に中国語でメールを出したい」
と言っていた件についてですが、
自宅のPCで中国語も使えるようにしました。

そこでお願いなのですが、下の日本語を中国語に翻訳してもらっていいでしょうか?
多分、文字化けはしないと思います。
中国語で書かれたホームページを閲覧しても大丈夫だったので。

このお礼は「お肉」で(笑)
焼き肉でもおごりますので食べに行きましょう♪
長さんもお忙しいでしょうから、いつでもいいです。

下の本文に出て来る名前は、一応仮名です。
あと、SHAZNAとは、日本で何年か前に流行したオカマのバンドです。
僕は「面白い」とは確かに言ったのですが、
向こうは、僕を「面白い=ファン」だと思ったらしいです(笑)

********************************
○○○○ (でんでろの本名)
k-nak★try-net.or.jp
********************************

〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆

こんにちは孫さん!
大変ごぶさたしております。
そして、劉さん初めまして。

中国語のメールで驚かれたことかと思います。
北京出身の同僚の方に、中国語訳をお願いしました。
僕の中国語力は・・・・・・
卒業以来あんまり上がってません(^^;
趙先生は相変わらず元気だそうです。

就職してから長崎を離れて、今は横浜に住んでます。
懐かしいですね、一緒に中国語の講義を楽しんだことや、
長崎国際大学での講演会のこと。

台湾にもSHAZNAのファンがいたんですね!僕もIZAMが大好きです。
台湾のSHAZNAファンの皆様に、どうぞ宜しくお伝えください。
これからも頑張ってください。それでは!

○○○(でんでろの本名)

〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆

以下、適切な中国語訳があれば教えてください。

〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆

・(SHAZNAのホームページを)拝見させていただきました。素敵なサイトですね!
・僕と SHAZNAファンの友人が撮った写真を添付しますので、どうぞご覧になってください。
・ 日本のSHAZNAファンより、愛を込めて。
・ D君から、「わたしのホームページにリンクしてくださってありがとうございます」と言ってました。
・ URLは以下の通りです。
   http://www.○×△・・・・・・・・・・・・・

〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆〜☆



まったくもってこのメールを書いた人は何を考えているんでしょうか。

前半の7割はまったく使う予定はありません。ダミーです。

どんな翻訳結果が帰ってくるか分かりませんが、

前半をカットし、SHAZNAを冬目景に置換して送る予定です。

それにしてもなぜSHAZNAなんでしょう?

あの頃の僕は、海を越えてホームページができるほど人気がある日本的カルチャーで、

それでいて冬目景から最もかけ離れているのはSHAZNAだろう!

と間違った結論に辿り着いて、それが最高だと信じて疑わなかったのでしょう。

いや、むしろ共通点はあるかな?毛利縹とか。

それにしても懐かしーな!SHAZNAって。今の10代前半の人が見たら、きっとショックで泣くよ。

IZAMって今何してんのかな?


さて、翻訳をお願いするよりも早く、早速よしのさん作のハルちゃんが届きました。

さすがによしのさんは手が早い。

こちらも翻訳してもらいたい原文を長さんに送りました。

ところが、でんでろが5月の連休前後で多忙を極めたことや、

長さんが長期の研修に出かけたことや、長さんが競馬やパチンコに明け暮れていたことや

SMクラブにでも行っていてすっかり忘れているに間違いないことで

長いこと返事が来ませんでした。

予定では5月の連休中に送るつもりだったのですが、長さんのSM好きのせいで大幅な遅延です。

6月になって、ひたすら遜って控えめに催促してみたら、

「ゴメン、忘れてたよ」

とのこと。亀甲縛りにうつつ抜かしてばかりいるんじゃねー!

そう、心の中で思いましたが口には出しません。

そんなこんなでようやく返事がもらえたのが、6月15日。

待ちはしましたが、モノは丁寧に翻訳してくれてましたよ。

昼休みにお礼を言ったのですが、まったく怪しむ様子はありませんでした。

まったくもって僕の回りにはお人好しばかりです。くっくっくっ

本文を編集し、SHAZNAを冬目景に置換し、イラストを添付してメールを送りました。


待つこと数日、送り先のサイト様に行ってみたら、

はとよしのさんに提供してもらったハルちゃんと

回りくどいことが大好きな変態管理人が描いた八重樫さんが掲載されてました。

大変喜んでいただけた様子で、計画大成功です。

ええ、喜んでもらいたい、そんな純真な気持ちだけでやったことですよ。

すっげー回りくどかったけど!またいろんな人を巻き込んだけど!


言葉は分からないかもしれませんが、皆様もそのサイト様へ是非行ってみてください。

日本から遠く離れた台湾にも、自分たちの同志がいることが分かって嬉しくなるサイト様です。

そして何より、冬宿幻影の管理人の東さん、リンク多謝でした!

こちらからもお礼リンクさせていただきますので、今後とも宜しくお願いします。

それでは↓のバナーをクリックしてチェケラ〜♪

台湾の冬目ファンサイト様です。

〜完〜


あとがきというかお礼というかお詫びというか切腹:
描写了的晴的人:葉戸世死野先生  (ハルちゃんを提供してくださったのは、葉戸世死野さんです)
と、冗談のつもりでメールに書いたら、本気にされちゃいました。そりゃするだろう。
漢字そのままで掲載されています。本当にすいませんでした!
そして、ご協力心よりお礼申し上げます。 よしのさんのイラストが海を越えましたよ!(ノリで適当に誤魔化そう・・・)