9/13(土)



昨日の健康診断の様子を思い出して日記に書いていたら、

頭の中で変なスイッチがはいったらしく、妄想が止まらなくなってしまった。

とりあえず健康診断をゲーム化したらどうだろう?

タイトルも



   クレイジー健康診断
〜ブラックジャックによろしく〜

で決まり!

とりあえず白衣の萌えマスコットキャラはいるものの、

いざゲームを開始すると、中身はとんでもないゲーム。

ある会社の健康診断を引き受けた病院は、

顧客ならぬ顧患者を集めたいと願う経営があぶない病院で、

少しでも悪い部位があれば、オーバーな病名をこじつけ

自分の病院に通院、もしくは入院させ、治療費をぼったくろうと目論んでいる。

プレイヤーは、このひとくせもふたくせもある医師や看護婦が集う

健康診断で、見事健康体の診断を勝ち取りクリアを目指す。

プレイヤーであるあなたは、これといって重い病気はない健康人。

ただ、コンピュータがランダムで選ぶ軽い持病(虫歯、軽い肥満、水虫など)はある。

これをうまく隠し通し、クリアする。


まずは顔面の縫合の痕が生々しい医者に、

たかが健康診断で、法外な代金を請求されることから始まる。

出てくる選択肢は次の3個。


1.武富士ダンスを踊って許してもらう
2.「あんた本当は医師免許持ってないでしょ!」と言ってみる
3.口調が変な子供の助手を人質に取る


もし2.の選択肢を選んでしまっては、

某新型肺炎と診断され、隔離されるという悲劇的なエンディングが

待っているので気をつけよう。


視力検査では、30秒以内に円メガネをかけた懐かしのタイムトラベラーを探さなければ

視力0.01と診断された上に、白内障という診断が下される厳しいもの。


プレイヤーは当日のイベントをクリアするだけでなく、

事前に対策を練っておく必要があるイベントもある。

例えば身長や体重の測定では特に危険は無いと思いきや、

体重が係の看護婦より軽かった場合は、物陰に連れて行かれ

「男のクセに私より軽いなんて!!」

とリンチを食らってしまう。(管理人は昔からよく言われている。クラスの女子にだが)

お昼の食事はきちんと摂った上に財布の中の小銭を増やしておくなどの

対策をおこたりなく。


血液検査では、採血の際に100本に1本の割合でGウィルスを注射されたりする

といったドキドキのイベントも充実。

こればっかりは回避できないので、会場のグリーンハーブの位置を確認しておこう。


朝一で検尿をしなければならないが、どういうわけか前日の夜からお色気シーンが連発。

飲酒はもちろん、間違っても股間にデュアルショックを押しつけたりしないように。


歯科検診では、硫酸をぶっかけた器具で歯に酸を塗りたくられるので、

すぐにアルカリ性溶液で中和しよう。放っておくと虫歯菌の温床になる。


内科検診で聴診器をあてられるときは、どうしても上半身裸にならなければならず、

女性のプレイヤーを選択した場合はエロ医師に

男性のプレイヤーを選択した場合はホモっぽい医師に

セクハラされるというイベントもあるので

待つのがイヤだからと、人気がない時に受けてしまってはとんでもない悲劇が待っているぞ!

待ち行列が長くて人が多い場合は医者もうかつに手を出せないので、ここは待つべし。

もちろん女性なら下着の色を地味にしておく、男性なら刺青をしておくなどの対策はある。


全ての診断のくぐり抜け、健康体の太鼓判を押されると、

看護婦と恋に落ちるというハッピーエンドが待っている。

このクレイジー健康診断、ファミ通のクロスレビューで10点間違いなしですよ!


9/12(金)



もともと子供の頃は病弱ですぐ風邪を引いては寝込んでいた。

昔住んでいたアパートは、幼稚園や小学校がヘタに転んだら到着!

というくらい近かったので、

病気で休んでいたときは、チャイムや音楽の時間の合唱、

休み時間に生徒が走り回る元気な声、給食の匂いが

病床の自分のところまで流れてきて辛かった。

どうしようもない寂しさを感じながら、NHK教育や

親父が隠していたフライデーのちょっとムフフな特集や

録画してあったギルガメッシュナイトを観ていたものだ。

幼い頃の自分はもっと体が丈夫な人間になりたかった。


じじいむさいことを言っている気もするが、

まるで健康な人間はつまらない人間、といわんばかりに

健康であることを軽視してるかのような、現代の若者の風潮にはあまり感心しない。

といっても巷では健康ブームが衰える兆しはないし、

みのもんたは毎日毎日マダム相手に頑張っているが、

時間帯的にも視聴者は高齢者だけだろう。

社会的にも健康の価値に讃えられるのは高齢になってからである。

要するに健康がどうの、というのは高齢者の文化なのだ。

だが我々若人も、若い体力をまるで資源を消費するかのようにして

毎日を生きるのではなく、もっと健康に目を向けるべきだ。

そうなるように社会を造り替えるべき。

もちろん医療は行き届き、日々進歩しているが、まだまだ治すことが前提で、

積極的に健康でいよう、という意識には、まだまだ至っていない。

人よりも健康さで抜きんでよう、そういう意識を育てるべきだ。

会社でも、健康な人間は特別待遇するとか。

いや、国でそういう法律をつくるべきだ。

DNAや骨格からその人の理想的な健康状態を割り出し、

種々の検査を受け、それにもっとも近い人をMHP(モースト ヘルスィー パーソン)

として讃え祭り、賞金を出し、世界一周旅行と素敵な彼女を保証する、

そんな競技会も作るべきだ。ないならTVチャンピオンがやればいい。

でないと若くして健康な人間がどんどん減ってしまう。

目に見える形での価値を示してみせることで

健康の大切さに気付かせるものがあってもよいではないか。

もっと健康であることを誇れるような社会であっていいのではないか。


大体日本の国技が相撲というところがいけない。

力士自体は常人よりはるかに筋肉が付いていて、

敏捷性も高く、怪我が多いことを除けば、いわゆる超健康人らしいが

大相撲をテレビで中継することで、深層意識で単なるデブに逃げ道を与えている、

という恐るべき政府の陰謀に気付いているのは、まだ世界で自分だけだ!


そんなことを考えながら会社の健康診断を受けた今日。

もう病弱だった頃の子供時代はどこへやら、視力、歯科、血圧、内科に至るまで

医者が引くくらいの健康体ですよ。おそらく社内でトップクラスの。

周りには血圧がどうの、虫歯がどうの、体脂肪がどうの、といった不健康自慢ばかりの

健康=カッコワルイ、という病理が蔓延しているから、

「俺は社内で1番健康な自信がある!」

とでも言って笑いを取るくらいしか立つ瀬がない。


毎晩のように会社で上司に凌辱されているから

乳首は真っ黒、ア○ルが拡張されてはいるが、

とりあえず今回の健康診断では、とりあえず肛門の検査はないし、

内科検診で上を脱ぐときは

「元々乳首が黒いのです!」

と誤魔化せばいい。

で、セクハラをセクシャルハラスメント対策本部に解決してもらうとして、

健康体だったのを誰もそれを喜んでくれないな、

なんで隠す必要があるのかな、という一抹の寂しさを感じたから。

ヘタに上司に健康過剰であることがバレようなら、

「いくら健康でも仕事ができないとしょうがないですね」

という嫌味を言われかねない。

へッ!

4月1日の発足式の日に、直射日光を浴びて倒れたのは

実はあんただろ!?顔を見なかったのと、きっと体の弱い女子社員だろ?

という周りの一般常識的判断でその時はそういうことにしておいたが、

あんたが体が弱いということは知ってるし、

「君の上司は日光に弱いからね」

というジョークをたびたび聞かせられることからも推測できる。

おれは毎日あんたに凌辱されっぱなしの新人だが、

健康面に関しては全てあんたに勝ってるぜ!!


あ、でも昨晩は健康診断があることをすっかり失念して

オナ兄をしてしまったので、検尿だけはタンパクが出るかもしれない。

 
9/10(水)



えーと、毎日の仕事で心身ともにグロッキーです。

でんでろさんは、自称エンターテイナーで、

そのことに関してだけは変にプライドが高いから

常日頃から読んでくれている人に不愉快な思いをさせたくないな、

と滅多に仕事の愚痴を日記で書く事なんてないし、

たまにそれっぽいことを書いているときはむしろ余裕なのだが、

逆にまったく書かないときは、追いつめられている。

今がまさにその時。

今日も今日とて大事な取引先に提出した書類のミスで

上司に怒られてしまった。

遠回しに「この仕事は向いてなんじゃないか」

といった内容のことを言われ、死にたくなった。

いっそクビにでもしてくれたらスッキリするのだが。

怒られる原因は自分だし、相手は自分より遙かに頭もいいから、

むげに上司を悪く言うわけにもいかないし・・・。

人を呪わば穴ふたつというし、人を悪く言えば自分に跳ね返ってくるともいうし・・・

そんな気持ちなどお構いなしに怒られ怒られ怒られまくれ

はっきり言って押しつぶされそうだ。


しまいには毎日のオナ兄の時でさえ

上司の顔が、そして声が思い浮かんでくる始末。

人間絶対に思い出したくないと思っているものほど思い出してしまうもの。

息子がしょんぼりして

「お父さん、もういいよ・・・」

となってしまえばそれでもいいが、

無理に続けようと、頭から上司を振り払おうとするができず

おかげで変な性癖になってしまった。


毎日毎日、あの件でダメ出しされるんじゃなかろうか

それともあの件で怒られるんじゃなかろうかと、

緊張で体はガチガチ、心臓はバクバク、股間はフニャフニャ

インポですよ。専門用語を持ち出せばEDですよED!!



「E.D. ウチニデンワ」ですよ!!



まさに「こち亀」の両さんと大原部長の関係といえる。

でもいつか上司には解って欲しい。

見かけは両さんでも心は中川くんと入れ替わってるんだ!

ということを。


9/9(火)



職場には面白いことがないないないないと

まるで評論家のように書いていたが、

ひとつだけちょっとしたミステリーがあった。

働いている3階のフロア、フロアの隅にはトイレがある。

朝はウォッシュレットで肛○に快感を送り込むプレイを相変わらずやっているが、

普通の会社のトイレなら男用と女用とふたつあるのが普通である。

ところが自分が働いているフロアのトイレは男用がふたつある。

正確には男用の札がかけてあるトイレがふたつある。

男用と女用とでは、一般的には青い円の下に逆三角形が付いている方が男用、

赤い円の下に三角形がついているなら女用、というふうに

記号で区別がされているものだが、ここのトイレは

ふたつあるトイレの両方が男用のマークが付いているのである。

へー、この階はトイレがふたつあるんだ〜

と入ってみたところ、なんと壁がピンク

しかも小の方が無かった。どうみても女用トイレである。

その時はビックリして飛び出したが、入り口に描いてあるマークは

社の他の階なら男用を示す青いマーク。

きっとこの階で働いている女性方は他の階のトイレに行っているに違いない、

そう思い、それからというもの表のマークは男用だが内装は女用のトイレで用を足す日々が始まった。

不思議なもので、ここは男用だと決めつけてまったく疑っていなかったら、

トイレの中でも出入りしているところでも誰とも鉢合わせしないものだ。

フロアで働いている女性が何処のトイレに行っているのかも見かけない。

それをいいことに日々女用トイレで用が足せる背徳感に興奮してきた。

用を済ませた後、ニヤニヤしながら自分のディスクに戻っていたら、

同期から何ニヤニヤしてるの?と言われてドキっとした。

「え!?別になんでもないよ、決して自慰行為にふけっていたわけでは・・・・!」

としどろもどろになりながら言い訳したが、

ここのフロアにある2つのトイレが確実に男用とは限るまい。

次からは誰かが入ってきたらその人の性別を、個室のドアの隙間から確認してみようと思う。

そして教えてほしい。こういう場合、どちらが優先されるのか。

もし女性と鉢合わせして、変態扱いされ、告訴され、

盗撮の疑いなんかもかけられ、慰謝料を請求された場合、

顧問弁護団はどっちに味方してくれるのか

職場の先輩に訊けばいいじゃん、と思われるかもしれないが、

もう入社して5ヶ月、ここまできたら一生誰にも訊かずに済ませたい。

それに今更訊いたら

「お前だったのか!」

で両手が後ろに回りそうな事は・・・・・

決してやってません!

ので教えて下さい。


9/7(日)



昨日も日記を書く予定だったが、

ネタを広げきれなかったのと、時間が足りなかったので

ちょっと手をつけていたものの、いつものの日記に仕上げるまでには至らなかった。

今日になって書きかけの昨日の日記を見てみる。

そこに並んでいたのは


・驚異のシコシコバット!

・空バット、スワボールと言っていた。

・でもブルマは決して履かない、そういったポリシーくらいはあるつもり。

・ナンパシミュレーションとか作って欲しい。(ナンパの仕方とかわからないから)


等、まったく意味の解らない珍文。

昨晩の自分は一体何を書こうとしていたのか、今になっては見当も付かない。

まあ気を取り直し、今日は読む人が元気になれるような小噺を。




自分はどうしたら堂々とした立派な大人になれるんだろう。

そんなことを毎日思い悩むひとりの男がいた。

成人をとうに過ぎ、就職し、税金を払い、世間的には立派な大人である。

しかし内心はビクビクオドオドと不安に怯える毎日。

今は駆け出しで半人前な仕事をこなせるようになったら一人前の大人なのだろうか。

素敵な恋人と出会い、結婚し、幸福な家庭を築けたら堂々とした大人なのだろうか。

途方もない夢を思い描き、それを達成したら立派な大人になれるのだろうか。

悩んでも答えは出なかった。

ある日、男は賢者に相談しに行った。

賢者はこう言った。


「すべての困難な状況を打開するのは、最終的にはその人の勇気である。
 ムフフ本を買うときに、ジャンプやマガジンで挟まなくてももう平気だが、
 ムフフビデオを単独で借りることはまだできない。それが今のあなただ。

 ムフフビデオを単独で借りられるようになれば、あなたは一人前の大人になれたということで、
 スカトロビデオとモーホービデオで挟んでレジへ持っていき、
 むしろ店員の笑いをとれるくらいが、辿り着かなければならない境地だ」



男は一筋の光明が見えた気がした。


9/5(金)



昨日の惜しくもつぶれてしまったパスタ屋で、

いつもカルボナーラばっかり注文していた、という話と関連するが、

今まで人生を思い起こしてみれば、他にもそんな食べ物がいくつかあった。

元来それほど食べ物の好き嫌いは無いほうで、

食べ物に関してイマイチ、という評価をすることはあまりない。

例え、押し掛け女房兼メイドロボのお手製カレーが焦げまみれでも

旨い旨いと喜んで食べるくらいである。


食べ物に関する感覚は人よりにぶいが、もちろん嫌いな食べ物がないわけでもなく、

強いて挙げるならこんにゃくが苦手である。

もちろん食べるためのこんにゃくで、使うためのこんにゃくは大好き。

使うといっても4次元ポケットから出すあのこんにゃくですよ!

誰ですか!?変な妄想をしているのは!!


その他に苦手なのは、子供みたいで笑われそうだが、ニンジン。

年齢が上がるにつれてナスやタマネギやピーマンはむしろ好きになったが、

ニンジンだけは何歳になっても旨いと感じないし、

あんな不味いものを世界で最初に食品と決めた古代人には怒りを禁じ得ない。

ニンジンの名誉のために言っておきますが

苦手なのは食べるためのニンジンで、

決してアナルに突き刺して遊ぶ本来の目的としてのニンジンは嫌いではない。


嫌いな食べ物はさておいて、自分がちょっと異常なくらい執着していた

別腹に収まっていたという表現がピッタリの、そんな食べ物がいくつかあった。

自分をよく知っている人はトマトジュースがそうだろ?とすぐに思い当たるだろう。

永谷園の麻婆春雨があればどんなときもどんなときも

僕が僕らしくあるために好きなものは好きとご飯が7杯食える。


あとはサッポロ一番の塩ラーメン。

店で食べる塩ラーメンがそれほど美味いと感じたことはないし、

他のメーカーの塩ラーメンもそれほど好きでもないが、

サッポロ一番の塩だけはなぜか別格。


中学校の頃は、購買部のマカロニサラダパンに病的に執着し、

卒業を控えた春、中学最後の昼食の日に1日3個を注文した。

成長期の中学生のこと、1人あたり2〜3個は食べるのが普通だったが、

同じパンを3個購入したのは学校始まって以来、自分が初めてだったと思う。

当然ながら昼休みのクラスでは笑われたが、

卒業したらもう食べられない、そう思うと無性に寂しくてなってね。

ヤキソバパンに執着していた新田舎ノ中学校の生徒みたいなものである。

海原雄山がどんなに否定しても、俺こと山岡士郎には絶対譲れない

マイ究極のメニューはいくつもあるが、

その究極のメニューの中の究極のメニュー、

ベスト・オブ・究極のメニュー



母が作ったロールキャベツ



残り汁である!!




もちろんロールキャベツ自体も旨かった!

だが、コンソメとケチャップがベースで肉とキャベツの

うまみが染み出たあの汁こそ、命の水と呼ぶに相応しかった。

家族の寝静まった深夜にむくりと起きあがり、

一階に降りていって、お玉で「止まらねー止まらねーよ!」とズルズルすすっていた。

やはり人間はお袋の味が一番ということである。


9/4(木)



行きつけの某パスタ屋さんが閉店していて大ショック!

これから休日の昼食をどうしよう!

いきつけの店があるなんて!しかもそれがパスタ屋さんだなんて

日本で一番カップ麺が似合いそうなそれでいて抱かれたくない男No.1の

でんでろさんらしくない!なんてそう思われるのも仕方ありません。

なにせスパゲッティーをスパゲチーとしか発音できない田舎モノですから。

まあパスタ屋さんといっても近所のダイエーに入っていたテナントで

買い物をしている人が歩いている通路から中を見られて何を食べているか

バレバレの庶民的な雰囲気で、おそらくチェーンらしいし。

都会暮らしが長い人にとっては、あぁあそこね、と見当が付くと思う。

本場イタリアのシェフがアリアリボラボラ無駄無駄!

叫びながら作った本格パスタには及ばないだろうが、

変に気取った雰囲気はなく、直球勝負で出すモノが結構美味かった、そんな店だった。

それでいてひとりで入っても寂しくなく長時間滞在できる、そんな店。

ラーメン屋はひとりでも入りやすいが、食べ終わったら

すぐ出なければならない雰囲気があって、時間がつぶせない。

このパスタ屋でその辺の忙しなさがなく、居たいなら居ればいいじゃん、という雰囲気で

スパゲチーを平らげた後は本を読みながら休日の午後を優雅に過ごしていた。

頼むメニューはいつもカルボナーラ。他にもメニューはあったが、

平日割引で安かったからか、ふとしたきっかけで頼んだカルボナーラが気に入って、

それ以来カルボナーラ以外のメニューを頼んでいない。

恋人ができてもできなくてもカルボナーラ。

仕事が上手くいってもいかなくてもカルボナーラ。

医者に止められてもカルボナーラ。

大晦日の夜に

「あの・・・・カルボナーラを一杯だけ・・・」

とふたりの子供を連れて入って来て、つつましく3人で食べる親子の物語、

「一杯のカルボナーラ」がカンヌ国際映画祭で大賞。

それくらいあの店のカルボナーラが好きだった。

それなのに今日、会社帰りに寄ってみると

『8月31日をもって閉店しました。御愛顧ありがとうございました』

の素っ気ない看板と店舗をすっぽり覆う白い布。

何よこの白い布は!今巷で大人気のパナウェーブ!?

店主が電磁波にでもやられたの!?

憩いの場所が消えてしまったことに呆然と立ちつくしてしまった。

ああ、ベーコントマトとサーモンクリームと明太子とミートソースとガーリックと

しょうゆベーコンとベジタブルトマトとナポリタンとミミズを食べておきたかった・・・

それだけが悔やまれてならない。




9/2(火)



昨日9月1日、関東大震災の日ということで社内で避難訓練があった。

メーカーの避難訓練だからであろうか、

ヘルメットを着用して避難するという決まりがあった。

ところが、避難訓練の主旨をいまいち理解していないでんでろさんは、

何日も前から

もしやO嬢のヘルメット姿が見れるかも!?

ハァハァ、想像するだけでたまんねーよ!!

となっていた。

このことを昼食の時間、同期の連中に言ったら、

「はぁ?」

という顔をされた。「はぁ?」じゃねぇ!!

ヘルメット少女が立派な『萌え』であることは和月伸彦も言っている!

体操着、ナース、スクール水着、メイド服とくれば次はヘルメットなの!

それにO嬢はちっちゃいからヘルメットの重さに耐えきれねーんだよ!

頭とヘルメットの大きさとの比率の不自然さは

風呂上がりに男物のシャツだけを着ている

独り暮らしの男の家に押し掛けた女の子に匹敵するんだよ!

そんなこんなで訓練の時間になり、ルンルン気分で避難に移る。

とはいうものの500人以上の人間がゾロゾロと1箇所に避難してくるのだから

その中からひとりの人間を見つけるのは難しい。

しかも部署単位にまとまっての避難だし。

避難している際中はどうにもこうにも発見できず、避難が終わって諦めかけていたその時、

なんとすぐ隣にいた!

これにはビックリした。わずかに左斜め後にいたため、気付くのが遅れてしまった。

頭とヘルメットの大きさとの比率は予想通り不自然で、

救急箱のような物を持っていて、さらにグッっときた。

髪型が崩れるのが気になるのか、訓練が終わってからは取ってしまった。

ああ!まだ取らないで!僕の脳内のメモリーに焼き付けるまでは!



あれは9月最初の月曜日
社内の避難訓練
ヘルメット姿の君は誰よりも輝いていたね
蚊に刺された そう言っていた
君の細い声が耳から離れないんだ
その蚊を飼いたい
その蚊に血を吸われたい
蚊の中で君と僕の血液はひとつになり
二人の愛は永遠に
さあ避難しよう 二人だけの世界に



・・・・・・・・・・・・・

変なポエム考えてないで仕事しろよ俺。