8/30(土)



しばらく仕事が忙しくて、途中で止まっていた

お盆休みの帰郷日記のファイナルをお届けします。地獄絵図です。



帰郷日記3



8月17日。登山部の後輩を焼き肉に誘った。

気前よく全員分を自分のおごりで!!

15日に後輩のSくんから

『でんでろさん帰ってきてるんですよね?』

というメールが届いたため、少しは社会人らしいところを見せようと、

『みんなで焼き肉でも食べに行こう』

と返信する。すると焼き肉に釣られて4人の後輩が集まることに。


集合時間は夕方5時に僕らの青春を見守ってくれていた部室にて。

久しぶりに後輩の顔が拝める、元気かなぁ・・・。

社会人になり日々の忙しさでなかなか友達もできない

そんな日常に慣れてしまったようで、やはり人恋しかったのだ。

人恋しさのあまり集合時間より1時間も早く学校に到着。

お盆休みのためか、学校内ほとんど誰もいなかった。

お世話になった先生方に挨拶にでも行こうかと思っていたのが。


部室に行ってみたら案の定まだ誰も来ていなかった。

普通なら体育会系のOBは最後に来るのが常識だろうが、

まあ自分は決して純粋な体育会系というわけでもないし。

まあ時間を午後5時と指定したのはこっちだし、

それより早く来たのもこっちだから仕方ない。

しばらくこのまま時間をつぶすことに。

部室の中に入ると青春時代を過ごした光景がまったく変わらないままそこにあった。

部室にいるのがあまりに日常だったせいか、

卒業式の日にここを後にしてからおよそ半年という月日が経ってはいるが、

その時間を飛び越えてまだ学生時代のようなそんな気分になり、

その気分は懐かしさにはまだ遠い。

合宿の後なのか、部室内に寝袋が干してあり、

決して清潔ではないが、慣れ親しんだあの匂いがした。

しばらく待っていると後輩達がひとり、またひとりと部室に到着する。

お互いの近況や、今年度卒業の後輩の進路について話をする。

全員揃ったところで部室の前で記念撮影。

これから後輩達も新しい世界へ巣立っていく。

そうなればまたこうして集うことも少なくなる、

それを思うとどうしても今を写真として残しておきたかった。



記念撮影
後列左からでんでろ、Nくん、  前列左からIくん、Kくん
撮影・Sくん


撮影の後は予定通りに学校から車で15分程度の焼き肉屋へ。

楽しく鉄板を囲みながらもついつい説教臭い事を言ってしまう。

学生時代はもっと遊んだほうがいい、とか

社会人になったからって別にモテるわけではない、

自分はそこを勘違いしていた。頑張るべきは学生時代!とか。


たらふく食べて満腹になり、まだまだ時刻は7時にもなっていなかったため、

ボーリングに行くことに。このメンツで山には登りまくったが、

下界で遊びに行くのは実は初めてである。

そこから再び移動し、懐かしいボーリングセンターへ。

誰が言い出したのか、ただやるだけでは面白くないから

2ゲームやって得点が最下位の者が罰ゲームを受けることしよう!

そう決まり、どんな罰ゲームにしようか話し合った結果決まった罰ゲームは、

でんでろさんの脚にしがみついて表情をうっとりさせ、その写真を撮られるという

いかにも体育会系らしい厳しいもの。

まあ要するにこんな写真です。



記念撮影




しばし時間を忘れボーリングに熱中する山男達。

一見優男ばかりだが、実は筋肉が引き締まっているというのが山男の身体。

久々のボーリングはハイレベルで盛り上がる。



記念撮影
楽しそうな電出露さん(この名前で登録)




で結果はというと・・・・


電出露さんが最下位でした!


罰ゲームが絡むと、なぜか勝負にとんと弱くなる。

で、俺が負けた場合の罰ゲームは、

後輩の命令通りのポーズで写真に撮られるということに。


しかも、 上半身のシャツを脱げ!と言うんですよ!


今まで部に貢献してきた偉大な大先輩に対してそんな罰を実施するつもりか!

こんな屈辱的な罰ゲームはない!でもまあ、

言葉の端々に見え隠れしている久々に再会した先輩に甘えて困らせてみたいんだな、

というキモチを察すれば可愛いものじゃないですか。

本当に、天に誓って、自ら希望してということは絶対なく、

気は進まなかったが、しょうがねぇなぁと撮られてやることに。

どこで撮るかちょっと揉めたが、あまりにボーリング場に人がいなかったため、

トイレなら誰もこないだろう、ということで場所決定。

そこでまあ、バシバシと撮られましたよ。上半身裸でね。

公衆トイレが一番興奮するという趣味の人に売るつもりか、と思うくらいに。

中でも屈辱的だったのは、洗面台に尻を埋めてうっとりした表情というこのポーズ。



記念撮影




他にも多数あるが、はっきり言ってシャレじゃ済まない写真もあるので

別室を作って公開(するんかい!?)

もう何がなんだか解らないうちに解散になり、後輩を送って家路についた。


久しぶりに心を許しあった仲間達とバカ話に花を咲かせ、

たらふく食べ、ボーリングをプレーし、ボーリング場でプレイし、

充実した1日だった。また会おうと口では約束したものの、

その保証はどこにもない。しかし生きていればまた会える。

その時には、またこうして笑いあいたいよね。

〜完〜





この日の物語には番外編があります。
本当にシャレになってませんが、どうぞ。






8/29(土)



自分の勤めている会社をおおっぴらにするわけにはいかないが、

一応社会人だし、日記を書いている以上、

どうしても名前が必要になり時がある。

その仮称を朝立商事(あさだちしょうじ)とすれば、

もうちょっと親しみやすい上に、

会社の実名が勘のいい人には分かり易いかな。

前々から肉欲商事という適当すぎる名前をつけた自分の安直さを

ちょっと反省している今日この頃、

毎日遅くまで、残業とは名ばかりの凌辱を受けているので

ちょっと更新が思うようにできないです。


「もう社内には誰もいないよ、君と僕のふたりっきりだ・・・」
「いやっ!来ないで・・・!」
「そんな事言いつつもココがすごいことになってるじゃないか!」
「何よ!人の鼻毛を抜くのがそんなにうれしいの!」
「ふふん、横浜の理髪店は頭の後は鼻毛も切るのが常識なんだよ」

とまあ、毎日がこんな感じです。

しかも!帰省したときに仕入れた日記の素材が諸事情により

しばらく手元に来ないため、しばらく帰郷更新を後回しにします。

あーもったいない!!鮮度が高いうちに見てもらいたいのに!

あと3日くらいですが、なにか考えておきます。

とりあえず過去日記の会社名を肉欲商事から朝立商事に変更しようかな。

一年半、すべて。




帰郷日記2



帰省して3日目に気が付いた。家の中が汚い!

テレビに出てくるゴミ屋敷がスーパーサイヤ人3くらいなら

うちの家はプーアルかウーロンくらいはある。

普通に片付いている家なら電影少女くらい。(鳥山明でないの)

5ヶ月前、自分も一緒に住んでいた頃は気が付かなかった。

今住んでいる家族は事の重大さには気が付いていない。

物が溢れて整頓ができていない状態に親しみすぎてマヒしている。

こんな散らかっていてはおちおち寝てもいられねぇ!とばかりに大掃除を開始。

しかしなんで22歳の今時の若者が、帰省して大掃除なんかをしているのか。

寮の部屋は負けず劣らず散らかっていて、人のこと言えたもんじゃないが、

たまに帰ってきた実家が汚かったらなんだかイヤじゃないですか。

自分の居場所がなくなったようで。


すべての原因はうちの母にある。

一緒に暮らしていたときは気が付かなかったが、無駄遣いの女帝である。

何しろいらない物を買いまくっている。

帰省中は、冷風船という水を入れてより涼しくなる箱形の扇風機を2箱も買ってきた。


親といえども他人、さすがに気が引けたが両親の、特に母の領域から掃除開始。

引き出しやステレオラックや本棚や鏡台から出てくるのは

4年も前の宝くじに、最後まで使い切らなかった処方箋の類、請求書や領収書、

弟の学校関係の書類、父の会社の書類、もう使っていない家電の説明書、などなど多岐に渡る。

昨今の整理整頓ブームによると、一年触らなかった物は捨てていいらしいが、

さすがにそこまでは非情になりきれないので、

どう考えてもいらないというのに絞って整理したが、それだけでも相当な量になった。

弟2の影響で囲碁を始めた母だったが、なぜ囲碁の本だけで10冊以上あるのか。しかも入門書ばかり。

・囲碁入門
・初歩から始める囲碁
・初めての囲碁
・これさえできれば囲碁初段
etc.....

詰碁の本や囲碁誌の類を併せたら軽く30冊を越えていると思われる。

これは捨てると怒りそうだから整理するにとどめておいた。

机の奥に何か緑色の粉が散らばっているな、と思ったら、

どうやら募金の時にもらえる緑の羽根のようである。

緑の羽根は月日が経つと粉になる。大発見である。

昔使っていた下駄箱が、ただの燃えないゴミ置き場になっていたのでここも整理。

次に掃除したのは台所で、賞味期限の切れた食品は思いのほか少なかったが、

その分、無駄に多いのは鍋。フライパンだけで5枚ある。ゲームのマザーかよ。

どんな効果があるのか知らないが、まずは一家のマザーであれ。

それからもう使っていないプラスチックのタッパーや調味料入れ。

安いから100円ショップで買いまくっているんだろう。

永谷園食品を買ったときに付いてくる松茸の味お吸い物が30袋以上。

誰の口にも合わないらしく、どんどん溜まっていく。


それにしてもよくもまあ、こんなにいらないものばかり溜まるものだ。

うちの母は整理整頓がキライというよりも、ヘタなのである。

整理整頓の拠点を次々と移していき家の中をどんどん狭くしていく、それが母のやり方である。

いらないものを整理したらいくらでもスペースは確保できるのに、

怖くて開けられない、そんな開かずの間を家の中にいっぱい作る。

それは何も部屋に限らず、タッパーから食器棚、押入の一画まで大小さまざま。


こんなんだから予定の半分も進まず、午後いっぱい使っても終わらなくて、

家族が帰ってきてからも誰からも感謝されなかった。


「家の中がこんなんだから弟どもが遊びほうけるんだ!
 いつかゴミ屋敷になっちまうぞ!ティンポヘッドマッシュルーム頭が来るぞ!」



とパートから帰った母に説教したが、


「大きなお世話!暇なら寝とけ!」


とまったく聞く耳持たず。ぐすん。


たまに帰ってきたと思ったら勝手に家を掃除して

色々と捨てた上に、子供に説教されたらそりゃイヤだろう。

自分も子供の頃、勝手に部屋を掃除されていたのはイヤだった。

お気に入りのムフフ本までなくなっていて、

でも誰に怒ればいいか解らなかったのはもっとイヤだった。



自分へのせめてものご褒美として家族が寝静まった深夜、

一階に降りてムフフDVDを鑑賞


帰郷日記1



今年は13日から19日までが夏休み。

その休みを使い、久々に実家に帰省しておりました。

北欧の田舎にある、白いレンガ造りで煙突が立っている古い実家に。

鍋にはあったかいスープが湯気を立てていて、姉と妹と老いたセントバーナードが待っている。

久々に帰郷に2人は大喜びですよ。

所々毛羽だった古い樹のテーブルに並んだ精一杯のごちそうの数々。

それを平らげた後は姉妹で俺の取り合いですよ。


妹「いやーん!お兄ちゃんはあたしと一緒に『ししゅんきのだんじょがわかるほん』を読むの〜〜!」

姉「だーめ!私と『おっとり型お姉さんとそれにムラムラする弟プレイ』で遊ぶんだから!」


とまあ姉と妹から左右の腕を取られ、グイグイ引っぱられる俺。


俺「アハハハ まあまあ1週間あるから慌てない慌てな・・・」

ブチ!!

妹「キャー!お兄ちゃんが唐竹割り食らったみたいに頭から股までまっぷたつにー!!」


とまあ、こんなほのぼのとした帰郷になるはずだったんですよ!

ところが現実はそう思い通りに行くもんじゃない。

ただ生きているだけで体の肉が煮えるほど暑い九州の気候、

散らかりまくった家、つかまされる雑用、奪われた部屋、遊び呆ける弟2人・・・。

それでも、面白いこともありました。

それを少しずつご紹介。



13日の午後7時、長崎空港に到着。

お出迎えにはうちの母に弟1、そして祖母と叔母とその子供達3人。

なんだ勢揃いで!とビックリしたが、大勢の迎えで悪い気はしない。

従姉弟たちも久しく見ないうちに大きくなったような気がするのは年をとった証拠だろうか。

親戚とは会うたびに、大きゅうなったね大きゅうなったねとうざいくらい言うものだ。

実はでんでろは母方に従姉弟が3人いる。この日記には多分初登場。

4歳の女の子・なぎさちゃん(仮名)、2歳のクソガキ・しゅう(仮名)、0歳の乳児・なおみち(仮名)の3人姉弟。

年に数回しか会う機会がないうちに、就職になってしまったが、

子供というのは、カッコ良くて優しさ溢れるナイスガイな男の内面をしっかり見抜くもんだね。

正月に顔を合わせてそれっきりだったのに、すっかりなつかれてしまった。

うちの弟2人は汚れてますから、年が近くても俺ほどはなつかれていないし。

なつかれただけならまだいいが、実家の町内の夏祭りやバーベキューに

参加することを名目にやって来たため、3夜連続で子守するハメになった。

基本的にガキはうるさいからキライですよ。でも相手が女の子なら話は別。

それにほら、でんでろさんの女性のストライクゾーンは

下は1歳、上は70歳とそこそこ広いし。

なぎさちゃん(仮名)ったら俺のことを

「でんでろお兄ちゃん〜」

だって♪

妹ができたみたいで妄想がひろが・・・楽しかった。

しかし思い出してみればあのなつかれっぷりはただ事ではない。

上手くやればやれば10年後、自分に惚れるように仕向けることも・・・

これぞ日本の伝統、光源氏計画!!

親子ほど年の差のある女の子相手に何を考えているのでしょうか。

さらに日本全国の兄属性の男性諸君すべてを敵に回すこと覚悟で正直に言いますよ。

一緒にお風呂にも入ったぜ!

2歳の弟・しゅうのオプション付きですが。

シャンプーの時にぎゅーっと目をつぶってるの!

もうたまんなかったね!

22歳で2人の娘がいるはず!という俺の人生設計は残念ながら失敗に終わったが、

それでも1%くらいは叶ってるんじゃない!?

しかし世の中ギブアンドテイク。

22歳独身の歪んだ欲望を吐き出した後はままごとの相手をさせられた。

子供というのは何でも遊び道具にするね。

空想ご飯の替わる物として抜擢されたのはなんと碁石ですよ。

子供の夢を壊しちゃいかん、と思って碁石を相当旨そうに食うフリをしていたら

そのオーバーさが面白いのか、おかわりを80杯くらいさせられた。

ただ、十数年もままごとをやっていないとやり方を忘れるね。

何が難しいか言うと、食ってるフリや事後処理が非常に難しい。

子供同士のままごとでも泥ダンゴとかつくったりするじゃないですか。

別に食べたりはしなくても、食べるフリさえすればいいというのは子供の間でも暗黙のルール。

でも口の前まで運んで食ったフリをした後、手の中の食材をどうしていたっけ?

泥ダンゴなら相手の眼を盗んで遠くに放り投げるとかで良かったっけ?


あと、現実の姉弟というのは仲が良くない。おもちゃを取り合ったりお菓子を取り合ったり。

これになぜか無性に歯がゆくなって、

まだイクラちゃん程度の語彙しかない2歳のしゅうに

「姉さんを大切にしろよ」

と説教してしまった。


久々に子守なんぞして疲れてしまい、ぐったりして翌朝は起きられなかった。

というわけで、13日から15日はガキの、もとい従姉弟のおもりでした。