10/31(金)



10月最後の金曜日、仕事帰りに床屋に寄ってみた。

うちの寮の近所は、なぜか知らないが床屋の大激戦区で、

1500円というとんでもない安値の店もある。

しかし、ほとんどの店は表に値段が表記されていない店が多く、

入ってみなければわからない。

今は特定の店を持たずに毎回違う店に行き、高値をふっかけられるか安く済むか、

毎回ちょっとしたスリルを楽しんでいる。


で、この週末は土日とも予定が埋まっていて床屋に行く暇がないため、

会社帰りに目に止まった店に入ってみることに。

時刻はもう7時になろうかというところで、そろそろ閉店の雰囲気に滑り込んだ。

理髪師のおっさんは床屋のクセに頭が薄く、医者の不養生という言葉がピッタリ。

どこかハンニバル・レクター博士に似ていた。

当然他に客はおらず、即切ってもらえることに。

休日の昼間だったら必ず1人くらいは待たされるが、これはいい。今後は平日の夜に行こう。

どうでもいいが、床屋のテレビって客には絶対に見えないじゃないですか。

なんだかスゴイ気になるなぁ。あれって何のために置いてるんだろう?

理髪師の平日の昼の暇つぶし?

で、そんなコトを思いながら、サクサクと切ってもらっていた。

ひとえに床屋といっても、理容学校で流派でもあるのか、地域ごとにクセのようなものがあり、

シャンプーや顔そりやかゆいトコありませんかと訊ねるのにも一定の法則があったりする。

横浜の床屋のクセはまだまだ不透明な部分が多いものの、

以前入った店で、鼻毛を切られるという長崎にいたころはあり得なかったサービスと、

本棚にムフフ本が並んでいたのには驚いた。この店にはどんなサービスをしてくれるんだろう?

鼻毛も切ってくれたし、軽くだが耳掻きもしてくれた。

ただ普通の耳掻きでほじるだけでなく、うがい薬みたいな専用の薬までつけて。

またひとつ、床屋らしからぬ新たなサービスを目撃することができた。


さて、シャンプーも終わり、顔そりも終わり、

最後の段階になって、おっさんが店の奥から

黒くて両手で抱えるほどの大きさの「何か」を持ってきて、プラグをコンセントに差し込んだ。

なんだろう?と思っていると、


「痛かったら言ってくださいねー」


と言い放ち、そのスイッチを入れた。

ちょっと待って!何それ!?痛いって何!?

ブーーーーーーーーーーーーーーン!

これぐらいのフォントで表現したいくらいデカイ振動音!

分かった!マッサージ器なんだな!!

だがちょっと待て!なんだその大きさは!?

椅子と一体化している一般的なマッサージ器から無理矢理に分離させたみたいだぞ!

バイクのハンドルみたいなのでの両手持ちだぞ!!

よく見たら工業用の200V電源に接続してなかった!?

最近のローターやバイブはという省エネでコンパクトな上にすんごく振動するけど知らない!?

その大きさは時代に逆行しているぞ!

五人戦隊のバズーカくらいあるぞ!!


いやーーーーーーーー!!


くすぐったいって!!いや痛いって!!歯がガチガチ鳴ってるって!!

閉店間際に滑り込んできて悪かっと思ってますから許してください!!

これでもか!これでもか!というくらいに肩や背中や頭にまで押し当てられ、

足の先から脳の中まですっかりシェイクされてしまった。

フラフラになりながら自転車に跨って家路についた。

気まぐれで入った店でとんでもないサービスに出くわしてしまった。

横浜恐るべし。床屋ひとつ取っても侮れない。


10/30(木)



誰しも一度は、独りになりたいと思った時があるのではないだろうか。

ひどい失恋をした、バカな失敗をしてしまった、大切な人を亡くしてしまった、

誰も自分を解ってくれない、何気ない一言で人を傷ついた傷つけた、


10月末のある日、僕は突然そんな気持ちになった。



この日の自分は職場の引っ越しの準備にあたっていた。

自分の職場はビルの3階だが、次の週から1階に引っ越すことになったのだ。

AM8:45。いつものごとくチャイムが鳴って仕事が始まったと同時に

課長から、「でんでろ〜」とデスクに呼ばれた。

この課長、40代だがまだ30代くらいに若く見え、2人の小さな娘さんがいて、

メガネをかけていて、襟足が長くて、PCのデスクトップに美少女キャラの時計を常駐させている等、

かなり変わった人である。仮に名前を叢雲劾としておこうか。

(似てるんだもん。こんなマニアックで誰か分かるかな?)

で、その叢雲劾課長の指令は、

明日から3階から1階への引っ越しだが、今は自分たちの課はクソ忙しくて、

引っ越しの準備までとても手が回らない。本格的な荷物のまとめは明日からだが、

新人で手が空いているでんでろは今日のうちから

他の課員の分の片づけも含めて今日から開始していなさい、というもの。

引っ越しと言えども、課内は机や椅子の他にも、

実験機器やら過去の書類やらファイルやら計測機器やらでカオスと化しているので、

1人で取り組むには厄介そうだ。

だが入社して半年、どっちかというと頭を使うより体で稼ぐ・・いや体を使った仕事が

自分に向いているのでは、と思い続けていた矢先の指令なので、

昨日までやっていた面倒なプログラムの解析を放っぽりだし、張り切って片づけに入る。

まず箱詰め用の段ボール、そしてその箱に貼る宛先シールを確保せよとの指令を受ける。


階の隅に積んであるそれらを取ってきて、叢雲劾課長のデスク前に戻ってきたである。

何だか奇妙な臭気がにおってきたのは。


これってウンコの匂いじゃない?


最初は叢雲劾課長がウンコくさいのかと思った。

課長、最近は超多忙で家に帰らず徹夜で仕事をしているときもある。

だからシャワーを浴びるヒマもなくウンコくさいのかな、と。

なんだか可哀想とまで思い、慈愛の目で見てしまった。

ところがである、課長から離れてもそのウンコの匂いは何故か消えない。


このウンコ臭はもしや自分が発しているのでは?


そう思ったとき、思考が完全に停止し、目の前が真っ暗になり、

まったく動けなくなってしまった。





ジブンハ ウンコヲ モラシタノカモシレナイ。





そう思ったとき、今まで自分が生きていた時間も

自分を愛してくれた人たちとの出逢いも全て無かったことにし、

どこか自分のことなど誰も知らない遠い場所へ逃げ出したくなった。

人は誰しも独りで生まれて独りで死んでいく、

ならば最初から誰とも触れあわず生きていく方がいい。

今思い返してみても、人はあれほどまで孤独になりたがれるのか?


落ち着け、落ち着けと自分に言い聞かせ、今までの出来事を思い出してみる。

今朝、寮でウンコしたときにちゃんと拭いたか?間違いなく拭いた。

拭き方は入念だったか?大丈夫だったと思うが・・・・自信なし・・・・。

パンツはちゃんと代えているか?何日も同じのを着ていないか?

それも大丈夫だ。

じゃあ道を歩いていて転がっている犬か猫か野グソを踏んだとは考えられないか?

そう、自分の靴が発臭源なのだ。

だが、靴の裏を見てみても、それらしき形跡はない。

じゃあ一体どこなんだ?この香ばしいにおいの源は?

いや、それよりも!この匂いを他の課員に気取られてはいけない!

バレたら最後、小学生にとって最大の屈辱である、ウンコマンの称号を拝命してしまうことになる!

やっと大人になって公的な場で合法的にウンコできるようになったというのに!!

小学生の頃、ジャンボというニックネームのクラスのボス的存在が

土曜の放課後にミッションを失敗し、自分のパンツやズボンをウンコまみれにし、

担任の先生がバケツでゴシゴシ洗っていた記憶や、

高校生の頃、ムフフ雑誌でスカトロプレイ初めて知ったときの衝撃の記憶が甦った。

逃げるようにダッシュしてトイレに避難した。

個室に駆け込み、ズボンとパンツを降ろして匂いを嗅いでみる。

あれ?別にウンコくさくないぞ?もう一回入念に嗅いでみる

ええ、もう顔をくっつけんばかりにして。それでも別にウンコの匂いはしない。

煙に巻かれた気分で自分の机に戻り、片づけを再開・・・・

しようかな、と思ったらまたウンコくさい!!

誰だ!!うんこくさいのは?

俺の隣の車マニアの先輩か!?

テニスの時に乗せてってくれるイケメン先輩か!?

フレックスでまだ来てない俺の直属の指導員か!?


結論から先に言うと、このにおいの発生源は

実は箱に貼って元々の場所や所属や持ち主を示す宛先シールだった。



この何でもなさそうな宛先シールの粘着部分が

あれと実にソックリななにおいを出していたのである。

叢雲劾課長の命令でこのシールを100枚近く持ってきて手元に置いていた。

まったく人騒がせなシールである。

というかこのシール、ウンコでできてるんじゃねぇ?

この日はウンコのにおいに巻かれながら延々と作業を続けましたとさ。





この日記だけでウンコという単語が出過ぎ!!






10/某日(土)



思い出なのに、順を追って書けてませんがご容赦下さい。



この日は部署の先輩方とテニスの日。

O嬢も来てました!もう特筆できることと言ったらそれだけ!

テニスコートに咲いた一輪の花、って感じ。

相変わらずちっちゃい。

背丈よりも遙かに大きなラケットを

一生懸命降りながらながらやってました。

スチュアートリトル3を撮るなら

汚ったねーハツカネズミなんか使わずに、

主人公を人間の女の子ということにしてO嬢を起用したが絶対イイ!

妄想ばっかりしていた2時間だった。

ところでO嬢ともう1人来ていた女子社員の先輩が

──名前を仮にキツネさんとしておこうか。

で、そのグリコ森永キツネさんが、

テニスが終わってクラブ内団らんモードに入った時に

「でんでろ君って天然だよね」

とか言う。

出勤途中に敷地内で見かける時、いつも笑いながら歩いているんだとか。

「そういうときには日記のネタを考えてるんだよ!」

なんて言えるはずもないので、

「そうですか?きっといいことがあったんでしょう」
「いや〜自転車が好きなんですよ〜、だから自転車通勤が楽しくて」


なんて事を言って誤魔化していたが、このキツネさん、なんだかしつこい。

自分の中で警報がグワングワン鳴り出した。

O嬢の前でそんな話をするんじゃねぇっ!

確かに最近、ほんのちょっと注意力が散漫で、ついうっかり

忘れ物をしたり、人の話を聞き間違えたり

道を間違えたり、オレオレ詐欺に引っかかったり

手術でちょいとハサミを体内に置き忘れたり

核ミサイルの発射ボタンを押してしまったりとか

そういった場面をよく見られてしまうので

しばし、あんた天然だよ、とか言われるが、あまりそう言われるのは好きではない。

世間一般に天然=かわいい という図式があるじゃないですが。

でも、それが通用するのは漫画の女の子だけな!

なんだか大の男が天然とか言われると、女子高生から

「キモイ!」と言われるのと同じような被害妄想に陥る。

深刻な社会問題になっている非モテ虐待もここら辺から始まるのだ。

理知的な計算づくで行動している頭脳派なのに・・・

とりあえず俺を天然とか呼ぶな!!

でも・・・・

何も無い道で、それこそバナナの皮さえ無い道で普通に転びます。

そういうときは見なかったことにしてください。


10/6(月)



〜流れを変えたい〜

9月〜10月は毎日が不運続きで、何をやってもダメで、

どうしようもないくらい落ち込んで、男としての自信を喪失してインポになり、

街で、真っ黒なスーツを着た変なセールスマンに開運グッズを

高値で売りつけられても買うと思うくらい精神的に参っていた。

そりゃサイトの休止もしたりするよ。


あまりに不運続きだったので、これは祟りか呪いか厄年かに違いないので、

風水で流れを変えるしかないという結論に辿り着いた。

ハイテクの固まりであるインターネットを使って検索する物としては

もっともハイテクからかけ離れているにちがいない「風水」

を扱ったサイトをいくつか検索し、行きつけの100円ショップで方位磁石まで買い、

部屋の配置換えに乗りだした。


赤い物や青い物は部屋の東に置くと吉で、鏡は自分の寝姿が写る位置に置き、

パソコンは部屋の北に置くと面白いコトが見つかる、と。

ほう、北枕は縁起が悪いとされるが、実は神聖な癒しの方角なんだ〜。

北にワインレッドの物を置くと吉、ワインレッドの物なんてあったっけ?

とまあ、こんな感じで部屋の模様替えをやってみた。

おおよその配置換えが完了し、見回してみると

なんとなく澱んでいた部屋の空気がちょっと変わったような気がする。


さて最後の仕上げはズバリ対人運。

実は最も変えたかったのは対人関係運である。

今の部署に配属が決定してから、自分の指導に就いている上司とは上手くいってなかった。

あまり愚痴ばかり書くとまた落ち込んでしまうので、

そんなことがあったんだ、ぐらいに思っておいてくださいませ。

それでもさ、今後長い付き合いになるなら、お互い良い関係を築きたいじゃない。

例え今は怒られてばっかりな上に、ア○ルを凌辱されてばっかりでもさ。

呪いのサイトを巡りに巡って古今東西ありとあらゆる

黒魔術を上司に試したり、証拠の残らない毒殺方法を研究したり

10万単位で殺しとアリバイ証言を引き受けてくれるチーマーさんを捜したり

新宿駅の掲示板に女の筆跡でXYZと書いてみたり・・・

なんてこともせずに相手との調和を目指すなんて

俺ってば、なんていいヤツなんだろう!!

さてさて対人運を上げるには部屋の西にピンク色の物を置くと良い、か・・・

さてピンク色の物はと・・・・


持ってない。


こちとら硬派な男の部屋だぞ!

ピンクなんて軟弱な色の物なんて部屋にあってたまるか!

幼稚園の頃なんてピンクのクレヨンを少しでも使って絵を描いただけで

多いにバカにされたモンだ!!

そう言ってもですよ、変えられるものなら変えたいじゃない。

溺れる者はワラをもつかむ。何かないかと捜してみたら・・・





あるじゃん!ムフフDVDが!!


こっちに来てからオフ会でもらったヤツ!

夏休みに実家に持ち帰って家族が寝静まった夜中に鑑賞したヤツ!!

あーよかった!早まって自分の亀頭を切断して飾ったりなんかしなくて!

というわけでワタシの部屋の西には、

ムフフDVDがパッケージを開いたまま置いてあるのでした。

あとムフフ本の表紙やロゴにピンクが使ってあることが多いので、

ムフフ本も置くようになりつつあります。どんどん溜まっていってます。


10/3(金)



同級生のKくんからメールが来た。

それによると、我が母校のある教師が女子生徒にセクハラ(性的嫌がらせ)を繰り返したとされ、

調査委員会ができるほどの騒ぎになって新聞沙汰にまで発展したらしい。

その新聞にはこんな書き方だった。


某市某校の某教師(072歳)がマッサージと称して
当時○年生の女子学生の肩や足を触ったという疑惑が
被害にあった学生の相談で明らかになったというもの。
(中略)
同校はセクハラ防止委員会の下に調査委員会を設置。調査の過程で
十年前にも、当時△年生の女子学生が、進級指導の際に研究室で
足を開かされるなどのセクハラを受けた疑いが、被害者の証言で発覚していた。


これでも一応は愛校精神とかありますし、

母校の名誉のために小中高大のどの学校かはあえて言いませんよ。

で、この教師は単なるマッサージであったと主張しているらしい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

おいお〜い、本当にそれだけかよ?

もっとスゲェことやってるんじゃねぇの?

ウチの親父風に言うならしぇっくすとかヤったんじゃないの?

泣き寝入りしているだけで絶対に他にも被害者はいるはずで、

そのコとはしぇっくす以上のことをやったんじゃない?

例えば放課後に教官室に居残り勉強と称して呼び出して・・・・



先生「よし、じゃあこの二次方程式を解いてみろ」
女生徒「・・・・・・・・わかりません
先生「なんだ こんな問題もわからんのか? ぁん?」
女生徒「やだ、先生・・・な、何するんですか?」
先生「お前みたいな出来の悪い生徒にはカラダで覚えさせないとな」
女生徒「え?」
先生「おとなしくしてなさい。単位が欲しくないのかね」
女生徒「い、イヤぁッ!!先生ダメぇ!」
先生「ん〜? 口ではイヤだと言ってもこっちの方は反応してるようだが?」
女生徒「いや!そこは・・・・はぅっ! あッ! イヤぁぁ!!」
先生「フハハハハハ!!この淫乱めが!!お前のせいで先生もカティンコティンだぞ!!」



とまあ、資料としてムフフ小説を引っぱりだしてまで読者さんへのセクハラは置いといてですよ、

その問題になってる先生を、勝手にあるコト無いコト言いふらして非難するつもりはない。

この先生には直接教わったことがないので、上のようなことをやりかねるか先生かどうか判らないし。

(態度がちょっと横柄だと思ったことはあるけど)

もし本当にマッサージだけだったら、被害にあった女学生さんには悪いけど

お互いもっと波風立てず生きて行こうや、と言いたくなる。

自分としても社会人になって世間の厳しさを知り、

働いてお金をもらっているゆえの苦しい立場やストレスが理解できるようになったせいか、

このセクハラ先生にちょっと味方してあげたくもなる。

大体肩や足を触ったくらいなんだ。



じゃあ、白昼堂々こんな写真を校内で撮影していた俺はセクハラじゃないのか?

校内な上に野外ですよ

50人収容可能な教室



いやー俺って何度も危ない橋を渡ってたのね。

変なところで負けず嫌いなもんだから学校がバレちゃったじゃないの。


10/某日 



10月のいつだったかはもう定かではないが、デジカメを購入。

確かダイエーホークスの優勝直後に近所のダイエーで買ったと思う。

いつも写真が欲しいときはデジカメを持つ後輩に撮影させ、

画像データを送らせていたが、こちとらもう社会人。

大体社会人ならデジカメくらい持っているのは常識じゃなくて?

と自分の中のスネオがしつこいので、エイッ!とばかりに衝動で購入。

さてさて、買ったはいいが何を撮ったらいいものか。

とりあえずデジカメを買ったら最初は誰でもやるであろう

自分のムスコは撮影会はやりましたよ。

サイト上で日頃お世話になっている読者の皆様に挨拶させようと思ったが、

鳥山明先生並にメディアに露出することを恥ずかしがるうえに、

ひとつ上野おとこにもなりたがらないので

我が愛しいムスコの公開はまたの機会にします。


らしくもなく公衆道徳とオモシロをハカリにかけてしまったため、

買って2時間もしないうちに早くも飽きかけてきたのだが、

それではあまりに意味がないので近所の面白いものを捜しに行ってみることに。

愛機・ジャギュゥワーに跨って探しに出かけた。

とはいうものの、そうそう面白シャッターチャンスなんて転がってなんかいないなぁ・・・


そうだ!アレを撮りに行こう!!と向かった先は

寮の近所の墓石や灯籠なんかを作っている石工屋さん。

店の撮影は許可をもらっていないのでひとまず置いて、

買い手がつく前の墓石や灯籠が置いてある狭い空き地に向かってみる。



深層心理に刻まれた死後の世界への畏敬の念から来るのだろうか、

まだ本来の意味合いを持たないはずなのに、

薄気味の悪さと厳粛さが入り交じった妙な気分になる。

墓地ではないが、あんまり撮っていると、

また心霊を写してしまいそうなのでこれくらいにしておく。


さて、目当てのモノはこの空き地の隅には物置程度のプレハブ小屋。

この小屋の屋根に実に素晴らしい物が置いてあるのだ。

その素晴らしい物とは・・・・





灯籠、地蔵、パンダの親子、クマに乗った金太郎、恐竜、

そして・・・ゴジラ



あまりに共通点がねぇよ あんたら!!

幼少の頃からゴジラの形をしたものはどんなに小さく遠くても

視界の片隅に入っただけでゴジラだ!と判るが、

まさかこんなところで、と実にビックリしたものだ。

しかも、なんだかよくわからない恐竜と対峙していたり、

灯籠が風景に入っているのが妙にハマっているし。





造形は実に素晴らしく、雨ざらしになっているのがもったいないほど。

平成ゴジラの特色でもある脚部の肉の食い込みをしっかりと再現してあり、

ゴジラ萌え属性のお兄ちゃんへのハート直撃度は

ロリっ娘の太股に食い込んだオーバーニーソックスに匹敵する!

ゴジラからしか判断できないが、ここの石工の腕はタダモノではない・・・・。

いつかその腕を振るって是非ともダッチを創ってもらいたい。


最後にゴジラのアップでお楽しみ下さい。




10/1(水)



休止宣言をしてから数日後のことである。

さて、これから数ヶ月何をして過ごそうか、そんなことを考えて日々を生きていた。

そんな昼下がりの午後のこと。

同期であるが、大学院卒で2歳年上でもあり、

同期一のギャンブル王でありながら同期一の風俗王でもあり、

こないだピンサロに行ったものの、酒で酔っていたために

うまいこと昇天かなわず、お相手をしてくれたおねーさんをむくれさせ、

昼飯直後の真っ昼間から雪辱戦を大声で誓うTさんより、

思いがけない素敵なプレゼントを頂いた。


実は9月終わりのある日、Tさんと社員食堂の前でばったり会ったとき、

「O嬢のメモいる?」

という意味不明なことを訊かれていた。

O嬢のメモとはなんだろう?

文字通りO嬢が書いたメモだろうか?

2003年度新入社員出席番号40番・通称ジーコが

月から来た天女と騒いでいるO嬢の出生の秘密に関するメモであろうか?

O嬢に関する物なら、ストローを包む包装紙一枚のために埋め立て地を這いずり回れるほど欲しいし、

今までO嬢から来た味も素っ気もないメールでも、後生大事に保管して特殊な脳内プログラムで

「でんでろ君 愛してる」というメッセージに変換して楽しんでいるでんでろは

即座に欲しいと伝え、後日頂戴する約束を。


そして数日後の10月最初の日。本社ビルの階段で再びTさんと会ったとき、

このメモを頂いた。人事GというのがO嬢の所属である。







O嬢直筆の・・・メモ・・・


その正体は風俗に行きすぎで脳みそが溶けてしまって正常な思考ができなくなり、

社員証明に大切なIDカードを無くしてしまったTさんへの置き手紙でした。


それは置いといて、育ちの良さを垣間見せるイヌの写真、右上に書かれた意味不明の喫の字、

なんと奥ゆかしくて可愛いらしいメモだろう!

それからというもの、このメモをオカズに毎夜のようにガッシュガッシュ!

なーんてことはしてませんよ。

ええ、してませんとも!神に誓って!

でもインターネットが発達し、仕事のやり取りもメールに取って代わったこのご時世、

女性の筆跡の物など職場のデスクにも部屋にもひとつとしてなく

眺めているとちょっとだけ妙な気分になったのは否定できない。


ハンマープライスで100万円かけてアイドルの型をとったゼリーを欲しがる

サラリーマンの気持ちがちょっとだけ解った。

もちろん墓の下まで持っていきます。