3/25(月) |
3/23(土) あのゲーム屋台は、たまに子供の溜まり場と化すことがある。 もちろんお金は持っていない。 「兄ちゃん、景品いらんから、一回投げさせて!!」 こういう子供に一回でも投げさせると際限なく投げさせろ、 と来るので困りものである。 「片づけとか大変なんだぞ」 とかいって世間話に持っていきつつ、飽きさせて帰すというのが王道であるが、 ソイツに会ったのもそんな中であった。 ソイツは 「おいちゃん、一回投げさせて」 などと、俺をおいちゃん呼ばわりするヤなガキだ、初めは思った。 小学校高学年くらいだろうか。生意気なヤツで 「おいちゃん、いくつ?」 「いくつに見える?」 「26歳!」 「21だよ!!」 「どっちにしろオジさんじゃん」 はぁ〜。一本立ちしていない人間にとって老けてみられるのは結構ショックなんだよね。 「おいちゃん、そこ座って。顔に当ててやるから」 今日担当した屋台は 1.積んである6つの空き缶をお手玉をぶつけて6つの缶が全て倒れたら景品ゲット 2.ネロがパトラッシュに引かせていたような大きなミルク缶にソフトボールを投げ入れ、見事入ったら景品ゲット 3.フリースローゲーム。ただしボールがスポンジ製のため、入れにくい のうちの1番だったが、 このガキが、顔にぶつけていいか、とか、景品くれ、とか本当にうっとうしい。 適当に相手していたら、ソイツが 「なあオレって男に見える?女に見える?」 とか突然言い出した。 心の中でえぇ〜!?とか思いつつ 「男にしか見えないに決まってんだろ!!」 と切り返したが、そんなこと訊くのは女の子だからに決まっている。 しかし、ぱっと見て女の子には絶対見えない。 いわゆる性別不詳というよりは、まとっているオーラが男そのものなのだ。 笑っていいともでレギュラー陣とかに驚かれるくらい女の子には見えない。 体つきはほっそりしているし、色白だが、 髪は短いし、服装は完全に男で、財布もチェーンをつけたボーイズだったし、 自分をオレとか言う時点で誰もそうだとは思わないだろう。 そうは見えないと正直に言ったら、 財布からのJTBの会員証か何かを俺に見せた。 名前は明日美というらしい。本当に女の子らしい。小学校を卒業したばかりだそうだ。 「全然見えねぇ」 とまあ、これは本音で言ったら 「下着見せてやろうか?」 「見たかねーよ!!(ちょっとドキドキ)」 もし男ならば、小6で「下着」という言い方はしないだろう。 本当に女の子なんだと思いつつ、 「女の子と結婚しても一生騙し通せるよ!」 とか 「モロッコ行ってタ○キン付けてもらえよ!!」 とからかっていた。いっこうに堪える気配がなく、 クラスで男子も含めた中で3番目に足が速い とか 放課後男と野球している とか言う。何言っても一向に効果がないのでヤケになって 「嫁に行けねーぞ!」 と言ったら 「結婚なんてする気ねーもん」 「小学生の時はみんなそう言うんだよ(泣)!!」 と自分に突き刺さってしまったので、別の戦略を考えることに 明日美は隣の屋台をのぞきに行った。また来るだろう。 さてどうしたものか・・・・・。 ああいう女の子は自分が女の子として扱われること自体に免疫ができてないと思い、 またこっちに来た明日美にこう言ってやった。 「よく見たらカワイイ顔してんじゃん♪」 「 〃 ̄□ ̄〃 」 効果てきめん!! 砂漠のモンスターにアクアブレスくらい効いた効いた♪ 俺の女性に対する被害妄想症のリハビリも兼ねてもうちょっと付き合ってもらおうか。 「笑うとカワイイじゃん♪」 「そんなに言われるの、かえってイヤだってば!!」 「照れてる顔もカワイイじゃん♪」 「くっ・・・」 「女の子は中学生くらいからすごく綺麗になるからね。今もキレイだけど♪」 眼を逸らしこっちを見ようとしない。でも屋台からは離れようとしない。 この勝負もらったぜ!( ̄ー ̄) もうオメガに魔法剣サンダガ乱れ打ち!! 明日美は話の矛先を逸らし俺を困らせる事を目的として缶にお手玉をぶつけ始めた。 要するに照れ隠しのタダゲーである。 それが上手い上手い。 男ぶっているときは超が付くほど下手だったので 「ほら、男の振りしていたって物事上手く行かないだろう♪」 というと 今度はゲームに使うお手玉を俺にぶつけ始めた♪ さてそろそろ店終いだし、仕上げだ。景品のカップを取り出し 「これ記念にあげるよ」 「いいの!?」 「特別にあげるよ、キミがカワイイから。明日美ちゃん♪」 「 〃 ̄^ ̄〃 」 素直に受け取らねーでやんの(笑)! あー面白かった!今日はテンボスのホテルに泊まると言ってたな。 明日も来ないかな〜♪ |